糖尿病の治療として、食事療法が主な治療法とされてきました。最近、この栄養学が大きくかわりつつあります。頭に、”時間”という言葉が付いて、時間栄養学が誕生しました。何を食べるかということは大切ですが、それ以上に、いつ食べるかが重要です。例えば、昼2時と、夜10時に同じものを食べても、糖質の行き先が変わってきます。
体内時計を司る時計遺伝子のひとつである、BMAL1は、脂肪合成を促進する働きがあります。夜の10時のBMAL1は、昼の2時の20倍、脂肪を合成することがわかりました。つまり、夜の10時に食べたものは、そのほとんどが脂肪に変わってしまうということです。
このように生体には特有のリズムがあり、そのリズムに従って、食事を食べると、肥満を是正し、血糖を正常化させることができます。
今から14年程前に、夜間摂食症候群という概念が提唱されました。これは、夜間の過食(夕食以降に総摂取量の25%以上の摂食)をした場合、不眠になり、抑うつ症状が出現し、朝の食欲が低下するという症候群です。いわば、生体リズムに反する食生活をすると、睡眠、心の状況にも大きな悪影響がでてしまいます。
食事だけではなく、運動、睡眠も、生体リズムに合わせた生活をすることによって、肉体的だけではなく、精神面でも最高の状態を作り出すことができます。
これまで何度も減量に挑戦して失敗してしまったという方がいらっしゃたら、是非、この生体リズムを身につけた食事療法をもう1回挑戦してみませんか?このブログでは、生体リズムを味方につけた、睡眠の仕方や、生体リズムを味方につけて最大の力を発揮した人物について紹介していく予定です。
