予防接種

予防接種の役割

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感染症にかかると体の中で抗体などがつくられ、新たに外から侵入する病原体を攻撃する仕組みができます。この仕組みを免疫と言います。この免疫の仕組みを利用したのがワクチンです。ワクチンを接種することにより、あらかじめウイルスや細菌(病原体)に対する免疫(抵抗力)を作り出し、病気にかかりにくくします。
VPDは、Vaccine Preventable Diseaseの略語で、ワクチンで防ぐことができる病気や感染症の総称です。ワクチンの接種によって全てのVPDを完全に感染を防ぐことはできませんが、発症しても重症化しない様にできます。当院では、肺炎球菌感染症、インフルエンザ感染症、Corvid-19 感染症(コロナ)、帯状疱疹に対するワクチンの接種をしています。
ワクチンには、発熱や、発疹、稀には重大な副作用が見られることがあります。ご自分にとって、ワクチンが必要かどうか、よく考えてください。私たちは、皆さんにとって最善の判断ができる様に、お手伝いすることができますが、ワクチン接種を打つかどうかを決めるのは、みなさんです。

インフルエンザ感染症:風邪との違い

【インフルエンザワクチン】
65歳以上:1,800円(大村市の助成があり)、65歳以下:3,500−4,000円

一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。
一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を、御高齢の方や免疫力の低下している方では二次性の肺炎を伴う等、重症になることがあります。
インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されております。
(インフルエンザQ&Aはこちら

肺炎球菌感染症

【肺炎球菌ワクチン】
65歳のみ:(大村市の助成があり)4,000円/初回のみ、通常:8,000円

肺炎は我が国の死亡原因第3位の疾患です。肺炎は、細菌やウイルスが肺に侵入することで引き起こされますが、その肺炎の原因菌として最も多いのが肺炎球菌です。肺炎球菌は肺炎を起こす数々の病原体の中でも、特に毒性の強い菌です。熱や咳が出て風邪かと思って様子を見ていたら、次の日にはベッドから動けなるほどの重症な肺炎になってしまうことが肺炎球菌による肺炎では珍しくありません。
また、肺炎球菌による重症な肺炎で入院した後に病気が治った後も、身体機能が低下して歩けなくなったり、食事を自力で食べられなくなったりして長期にリハビリが必要となる方も少なくありません。
肺炎はありきたりな病気と思われがちですが、重症化すると死にも繋がる危険な病気です。まさに、肺炎には予防に勝る治療はありません。肺炎球菌感染による髄膜炎と菌血症に対しての予防効果は、すでに多くの臨床研究が報告されています。
これらのデータを集め、分析した研究報告では、肺炎球菌による髄膜炎と菌血症を合わせた重症な感染症の発症率を、ワクチン未接種の場合と比較して74%減少させたという結果でした。肺炎球菌ワクチンは、これらの重症感染症に対しては確かな予防効果があると言えます。
(詳しくはこちら

Covid-19感染症

【COVID−19ワクチン】
65歳以上:2,900円(大村市の助成があり)、一般:14,000円

新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の特徴として、潜伏期間が1~14日で、発症者のみならず、発症前や無症状病原体保有者でも他人を感染させる可能性があること、発熱や呼吸器症状、全身倦怠感等のかぜ様症状が約1週間持続することなどです。発症者の多くは軽症ですが、一部は呼吸困難等の症状が現れ、肺炎を呈し、高齢者や基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患、慢性腎疾患、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満、がん等)を有する者は重症化する可能性が高くなります。
(大阪府感染症情報センター詳しくはこちら

帯状疱疹

【帯状疱疹ワクチン】
50歳以上:1回 8000円 ✕ 2回(大村市の助成あり)

帯状疱疹は、水ぶくれを伴う発疹(水疱)が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現する疾患です。水疱が見られる2~3日前から痒みや痛みを感じるようになり、1週間程度たつと水疱の多発や発熱、頭痛といった症状がみられることもあります。通常は2~4週間で皮膚症状がおさまります。子どもの頃に水痘(みずぼうそう)にかかると、水痘・帯状疱疹ウイルスが体の中で長期間潜伏感染し、加齢や疲労によって免疫が低下した際などに「帯状疱疹」として発症します。また、皮膚症状が治った後も、長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対しては、成人の9割以上が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります。
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